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日常のモノゴトをメモ

岡崎京子展@世田谷文学館

東京。

数年前までは、遠い場所だった。気持ち的にも。
仕事で行くようになっても、まだ距離がのこるような場所。

しかし、些細なことだが東京で音楽を演っている人の音、言葉を聴くようになったことが、きっかけで随分と興味が湧くようなった。
好きなアーティストの出身地に愛着が勝手に湧くように。(グラスゴーとか)
「興味」のおかげと実際以前より頻繁に足を運ぶことになったことが、大きなきっかけとなって、自分なりに東京を理解しようとし始めたのが、ここ最近。


で、岡崎京子展。
感じたのは「東京であること」だった。
作品に登場する人物やモノゴトについても意識がいくのだが、、、まず場所。

展示されている、作品や雑誌、雑多な情報全てに、時間よりも距離を感じてしまう。
作品を通して登場する人物には当時から感情的に入り込める部分もあったが、その人物の住まう場所、世界、背景への理解は、当時明確にイメージできてなかったのかなと。。。
ただ、細部は欠落しているが、ぼんやりしながらも時代を流れる空気感は同じものを感じてたとは思いつつ。。。

しかし、とにかく「東京であること。。」だ。

展覧会のカタログが象徴的で、、、
ページの並びは展覧会を追っているのだが、インデックスもなく、多様なコンテンツが、多様な形式で詰め込まれている構成。それぞれ面白く刺激的。
まるで東京の街に迷い込んだ気分になりつつ ページをめくる感覚。。。

展示も言葉が、その街にあるような雰囲気で会場に散りばめられ刺激してくる印象だった。



展示の最後には、、本気でうるっときたりで。
お礼をいうのはこちらのほうかなと。